鈴鹿ロードを振り返って

(駄文で長いので興味の無い方は読み飛ばしてください!)

僕がロードレースにはまったキッカケは
今はブリジストンアンカーの今年のTTチャンピオンの西薗選手が
おととしまで在籍していた東大自転車部のブログを見たことでした。


そこには日頃の練習メニューや自転車のこと、そして限られた時間の中で自転車と学業の両立を頑張っている姿勢が綴られていて、ダラダラしてはいられないとサラリーマンの自分は大いに励まされました。


特に興味深かったのは西薗選手の目線で書かれたレースレポートです。
当日の朝の起床や食事から始まり、
レースの組み立て方、判断、他人の調子、などなど
とても分かりやすく書かれていて
映像や記事には出てこない、自転車レースの奥深さが分かり
興奮しながらよんでいました。


将棋の棋譜のようなものでしょうか、他人の動き方を知ることもとても勉強になってる気がしますし、
あとで振り返られるように自分もちょっと書いてみます。

去年のレポート
http://d.hatena.ne.jp/endorphinkyoto/20110828

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レース当日は5時過ぎ起床。
前日は夜中まで暑くてなかなか眠れなかった。

チームが会場に6時15分に行くまで身支度、パンやコーヒーを食べる。
前日に自転車のカードやゼッケン、ドリンクを用意しておいたので
去年と違って慌てなくて良かった。

レースの前の一週間は自分の少ないレース経験を基に頭の中でシュミレーションを繰り返していた。
自分のレースには誰が出ていてるか、
あと今年からスプリント賞が作られてどんな展開になるのか。
感覚的に腑に落ちるまで考えたから勝手に身体が動いてくれるだろうし前日、当日はもう考えない。


試走では3周半走る。ちょっと僕には長かったか…。もう少しゆっくりでも良かった。
少しだけ疲れを感じるが、距離の短いレースだ。

試走を終えて、チームメンバーの走りを見てから
昨年と同じように、レース前はラックのあるところで目をつぶって瞑想。リラックス。

今年は申し込みを早くしていただいた!
第一列の一番右に並んでスタートを待つ。


今年のレースはスプリント賞が作られて
どう走るか色々悩んだが、
今年の大目標は
1、先頭集団に居続ける。
2、積極的な走りをする。
だった。
皮膚病の悪化で4月〜6月の二ヶ月間ほとんど走れていないので
具体的な目標を作らずここまできていた。


何となく、スプリントポイントをとりつつ、ゴールに絡めたらな…


大会事務局に電話して、スプリントポイントを確認していた。

スプリントポイントは2週目から、スプーンカーブ、ダンロップカーブ、フィニッシュラインの
三つだということだ。
ゴールまで足を残す意味でも一番最初のスプーンカーブを一位通過することを
目標にした。
距離の短い登りスプリントなので、自分にも向いてるかなぁと。
今年のツールで大フィーバーのサガンを目指してみようと。


スタートを待ちながら何となくアナウンスを聞いてると、
スプリントポイントは、なんと3周目でフィニッシュライン、スプーン、ダンロップの順番であると。

聞いてたのと全然違うではないか!!!(確かに事務局の兄ちゃんも良くわかってないようだったし…)
きちんと準備はしておかないといけないと思いました。

前に行くヤツがいたらついていこう。と言う方針にしました。

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マスターズ+30 20位/スプリント賞 9位
 平均速度39キロ、最高速度59キロ 心拍171/194 平均91回転

クリートはめるの下手過ぎ。前日のTTと同じ。
20番くらいに下がる。でも上げられる、勾配がきつくなるところでは先頭集団に付く。

シケインを越えて平坦なところで勝手にいつの間にか先頭に出てしまう。
去年は最終周のシケインからの加速がきつかったので注意していたから。

いつの間にか集団の先頭よりも30メートルくらい出てしまう。

会長の教えに、先頭でちょっと目立っておくことも大事!
というのがあったので、少しの間そのままでENDORFIN2のコマーシャルをする。

手や首のストレッチをしたり、無意味に立ちこぎしてちょっと集団を煽る。
なぜならスピードを上げておくと、この後の登りがスプリンターにきつくなるだろうと思ったから。
当然のごとく集団の反応は無かった…。

集団の先頭で振り返ったときに見えた、自分に連なる車列は圧巻だった!


それ以降、3周目まではだいたい先頭の10番以内に居た。
集団の先頭は快適だ!!
去年と違って、落車の危険も感じなくて全然ストレスが無い!
ぼちぼちサイドから上がってくるが、目の前のラインはがら空きなので自由に上がっていける。
怒号もなく、先頭にいる人たちは紳士だ。

トレインに入れてくれない場合はそのトレインの前まで出た。
それでもあまり足を使った感覚は無かった。

バルバさんは2周目までは常に15番くらいに位置して前へ出なかった。
常勝軍団なら前へ出たらいいのにと思った。


2周目のデグナー過ぎたあたりから、スプリント狙いの3人が前へ。
ここらあたりから、スピードが上がった。
4番手でダンロップへ。

ダンロップを過ぎてからはかなり速かった。
第一コーナー手前では3人に少し離されてしまう。

先頭のフースホフトみたいな体型の選手の踏み込みの強さを分かっていなかった。
NASUFANCLUBの川合さん、フィニッシュとダンロップのスプリントを取りスプリント賞、そして12位。
この人が、レースで一番強かったと思う。

ちょうど、わがチームのN会長が加速していくのと同じくシッティングの一踏みの強さが凄い。
気づけば離されている感覚。

これは下りでとても効いてくると思う。
なぜならスピードが乗った下りで加速するのにダンシングするのは難しいからだ。
これを分かっていなかった。

第一コーナーを抜けても差は詰まらず。
必死で追走するも
4位でフィニッシュラインを通過。
後ろをみると集団は50メートル以上離れていた。

良く考えると、3人に離されていて後ろとも少し間があるなら
早めにスプリントをやめて
呼吸を整えて次の登りへ準備しておけばよかったと思う。


かなり息切れした状態で集団に飲まれ、置いていかれそうな状態でシケインまでを登る。
ここからは去年と同じく、ただただ必死になって集団について行くのみだった。
特にシケイン手前の登りは、キツく付いていけないと思った。

その時、会長の声  『遅れんなー!!』
飛んでいきそうな気持ちが何とか戻ってきて、
ここが一番苦しいところ、ここをしのいで、あとはどうにでもなれ!!
そんな思いで必死でペダルを踏みつけ続ける。
シケイン通過までを何とかやり過ごして、集団について行けた。

ホームでのH部長の  『S木〜!』、N会長の  『遅れんなー!』
この声が聞こえ無かったら、集団に居ることは出来なかっただろう。


集団の後方に位置して、ひたすら呼吸を整える。40番手くらいだろうか。
苦しく、前方にだれが展開してるのかを意識することも出来なかった。

ヘアピンくらいでようやく呼吸が落ち着いてきた。
さて、どうやって前へ出るか…。

僕の感覚でこの鈴鹿で前へ出やすいポイントは、
ホームストレート最後の登り、スプーンカーブ、デグナーカーブ後の立ち上がり、第一コーナー手前だ。

第一コーナー手前は今年はパイロンが置いてあり道幅が狭く今年は使えない。

残るチャンスはデグナーの立ち上がりだ。
皆がアウトに膨らむので
左側のインをダンロップまで全力で踏み上げるしかない。

コーナーに突入するときに
内側の芝生のところが緑色のコンクリートで固めてあるのが見えた。
反射的にそこに乗り上げるように、ショートカットでコーナーを通過。
いける!と思い、立ち上がりをダンシングで踏み上げようとした矢先…
前方の集団から一人のライダーが何故かイン側にふらふらと流れてきて、
私、ブレーキ。終了。


40番くらいでゴールスプリント。
去年の反省を踏まえて第一コーナーはアウトから。スピードがとても乗る!

去年から一年練習してきたことを出し切ろうと最後のもがき。
300メートルくらいから開始。
ハンドルを低くして、体幹も鍛えて、フォームに違和感無く長くスプリントで走り続けられた。
自分のスプリントフォームというものを、ひとまずは作ることが出来たのだと
この点では満足している。

最後の50メートルでのもうひともがきでは、体験したことの無いビリビリしたものが下半身に走った。
2秒差の20位。

レース後は去年よりも息が切れていた。

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今年の鈴鹿を簡単に振り返れば、
積極的なレースをするには、まだまだスタミナが足らなかったということだ。
脚をためようと、ケイデンスを上げすぎて息が上がっていたのかもしれない。


敗因のポイントは
・方針を決めきらないまま、スプリント賞も狙ったこと
・スプリントポイントの把握ミス。
・スプリントポイント通過するときの走り方、順位確定なのに、単独でスプリントを続ける必要はなかった。
だろう。


でも、去年のレース後に強化していた、巡航速度のアップ、スプリント強化の成果は出ているように感じたし、
先頭集団で走ること、積極的な走りも少しは出来たと思う。
何より、レースに飲まれずある程度までは自分の意識で動くことが出来たことがうれしい。

順位は去年より低かったが、納得がいくものだった。
来年は具体的な目標、、表彰台を狙いたい。

春先は薬の副作用でぼやっとして、真っ直ぐ走れない状態から比べれば、
鈴鹿を走れていることが幸せでした。

今年の私はチームジャージのお披露目練習会、比叡山ヒルクライム丹後半島練習会、どれも参加できず、
自分がジャージを着て走ってる写真が見られることが楽しみです。(写真があるのはENDORFIN MANのみ)
本当にカッコいいジャージだと思います。


今後はスプリント後の回復を早くできるように、インターバルを
踏み込みの強化を
練習で意識しようと思います。

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チームの皆さんありがとうございました。
メンバーがいるということは本当に楽しい、嬉しいことだと思いました。
去年以上に夜も楽しかったです。(H部長の殿様ぶりには参りました…)

毎度のことながら、会長、K澤さんに作ってもらう食事は最高!です♪
これがあるだけで、次の日に向けてどれだけ元気が出るか分かりません!

Wさん、N島さんと遅くまで喋ってたのも楽しかったです。
今年、参加できてないイベントを取り戻せたかなと思ってます(^^)


来年も楽しく参加できるよう、これからもやっていきましょう!

メモ 
レース前体重、67キロ